IoTとデジタルサイネージの連携で実現できることとは?事例と共に解説

Pocket

デジタル技術の発展に伴い、近年、サイネージはますます新たな進化を遂げています。その1つが、IoTとの連動です。本記事では、IoTと連動した新たなデジタルサイネージの活用事例・可能性についてご紹介します。

IoT×デジタルサイネージが注目

注目されている背景

近年、デジタル技術が発展したことで、デジタル機器に使用される部品は性能が上がり小型化され、加えて市場価格も安くなりました。こうした性能向上や低コスト化といった発展に加えて、デジタルサイネージはIoTを掛け合わせた新しい展開・活躍を見せており、ますます活用の幅が広がっています。

たとえば、これまでのデジタルサイネージは「あらかじめ組まれた配信予定の通りに、ただ映像を放映する」といったことしかできませんでした。昨今のデジタルサイネージは、センサーと連動することで「人が近くにきた瞬間に冒頭から映像を再生する」「どれくらい視聴されているか計測し、広告主にレポートを提供する」といったことができるようになっています。

このような発展によって、たとえば店舗に設置したサイネージに来店客数をカウントする役割を持たせ、顧客行動分析の基盤となるデータ収集をおこなうなど、次なる活用の仕方も誕生しています。
このほかにも、IoT技術を合わせてどのようなメリットを創出するかはさまざまです。

「IoT×デジタルサイネージ」は、次のようなメリットが得られることから注目が高まっています。

▼IoT×デジタルサイネージの例とメリット
①「精度の高い広告配信」が可能になる
ビッグデータと連動したり、カメラやセンサーを用いて取得した視聴している人の情報(年齢・性別など)と連動して、対象者が好みそうな広告を配信できる。また、カメラやセンサーで視聴率・設置場所への来客数などを計測し、次の広告配信を最適化するデータを収集できる。

②「新しい映像演出」が可能になる
「人が近くにきた瞬間に冒頭から映像を再生する」など、センサーと連動したからこそできる新しい工夫で、視聴者にインパクトを与えるような映像演出も可能になる。こうした演出の工夫によって、これまで以上に映像配信効果の最大化やエンタメ分野での活用の幅が広がる。

③「人的コストの削減」に役立つ
従来のサイネージは現場に赴きコンテンツの差し替えをしたり、ローカルネットワーク上で配信コンテンツを管理したりする必要があったが、サイネージがIoT化によってインターネットに接続されるようになり、遠隔管理できるようになる。そのため、従来よりも配信コンテンツの管理にかかる人的コストを削減できる。
また、AIと組み合わせれば、センサーが取得した情報から最適な配信コンテンツが自動設定されるようにすることも可能なので、配信スケジュールを立てる工数も削減できる。

IoT×デジタルサイネージ導入事例

それでは、ここからは実際にIoT×デジタルサイネージが活用されている導入事例を3つご紹介いたします。

東南アジア商業施設の事例

東南アジアのある商業施設では、センサー連動型サイネージ2,000台を導入しました。
通常であれば、サイネージはスケジュールに従って配信された動画広告を順次表示していくだけのものが一般的ですが、こちらのサイネージには距離に反応するセンサーが取り付けられており、前方に人を感知すると並べられたサイネージが一斉に動作して音声と共に迫力ある動画広告が流れます。

並べられた全てのパネルで1つの広告に見えるよう、パネルを連携させてインパクト効果を与えるなど、表現の幅が広がっているのが特徴です。また、こちらのサイネージはセンサーを使用して前方の視聴者数をカウントする事も可能で、視聴効果を定量的に測定することもできます。

ドン・キホーテの事例

小売店が販促効果を高めるうえで、店舗内のお客様の視認動向はとても有益なデータとなり得ます。
そこで、ドン・キホーテ中目黒本店ではサイネージの視認率計測実験を行いました。

この実証実験では、当社の製品「背面照射型BIRDEYES(バードアイズ)」を用いたサイネージを店舗の5カ所に設置し、表示画面上部に取りつけた超小型カメラで人影と目線を計測することで視認率を算出しています。

検証内容としては、「設置場所」・「画面サイズ」・「音量」によって視認性が変わるのか、サイネージの画面周囲にPOPを融合させた「特殊加工画面」を利用した場合で視認性が変わるのかを実験しています。結果としては、次のようなデータが得られました。

<検証結果>
①「設置場所」による視認率は、最大12.61%の差がみられた
②「画面サイズ」による視認率は、POPと融合したサイネージが最も高かった
③「音量」による視認率は、有効な計測ができず
④「時間帯」による視認率は、最大値と最小値に3倍程度の開きがあった
⑤「視認時間」ついては、通路を歩行しながらの視認傾向がみられた
⑥「来店頻度」に応じて、視認率が低下する傾向がみられた

詳しくは、以下の記事でご紹介しています。

【事例】ドン・キホーテ店舗でサイネージ視聴率を計測!店舗マーケティングに応用できる実験
近年、デジタルサイネージはさまざまなデータと連携してリアルタイムに表示内容を最適化できるようになるなど、販促装置として急速に進化しています。「商品の売れ行き」や「気候」、「広告データ」などと連動したマーケティング効果の高いサイネージが登場しており、単に映像を見せるだけのサイネージはもはや時代遅れです。そこで当社は、「価値のあるデジタルサイネージの在り方」を徹底的に追及するため、株式会社パン・パシフィック・インターナショナル・ホールディングス様の協力を得て、ドン・キホーテ中目黒本店にてサイネージの視認率計測実験を行いました。本記事では、こちらの実証実験の内容についてお伝えいたします。

ヘアサロンの事例

また、近年はDOOH(Digital Out of Home)というサイネージを活用した広告市場が成長しています。DOOHとは、「デジタル屋外広告」とも呼ばれ、センサーやカメラで外部の情報を収集してサイネージの周囲の環境を把握し、AI技術を用いてその場に合わせた最適なコンテンツを配信する仕組みです。
具体的には、視聴者の年齢層や性別などを判別して、対象者が好みそうな広告を適宜配信することができます。

こうした仕組みを用いた1つの例として、ヘアサロンで活用されているサイネージメディア「サキザキテルコ」があります。こちらは、ヘアサロンで鏡の前に設置するタブレットのような形状をしたサイネージです。
ヘアサロンでサービスをうける約90分間の間に、鏡の前に座って、自分への意識が高まっている女性に、じっくりと印象に残りやすい長尺動画でリーチします。

新技術のセンサーでお客様の閲覧状況を把握し、きちんと見られている状況で再生された広告数を正確に測定・レポートします。従来のサイネージでは、広告配信してもそれが本当に視聴されているか計測することはできませんでしたが、このサイネージなら高い精度で広告視聴率の計測が可能です。

IoT×デジタルサイネージでできること

以上のように、IoTと組み合わせることでデジタルサイネージは更なる発展をしつづけています。

たとえば、人感センサーを使って人がいるときはサイネージを表示させ、人がいないときは紫外線照射でウイルスを除去して…といったように、機器の機能を自動で切り替えて活躍させることもできます。

また、サイネージに組み込まれたセンサーを活用して、来店客数をカウントする機能を追加すれば、サイネージが、店舗における行動分析のためのデータ収集装置としても活用できるようになります。

ご紹介したように、昨今のデジタルサイネージは「精度の高い広告配信」ができるようになったり、エンタメ分野などにおける新たな映像演出ができるようになったりと、連携するセンサー・連携方法によって、さまざまな新しい価値を生み出しています。

こちらでご紹介した以外にも、さまざまなシーンにおける実際のデジタルサイネージの活用事例をまとめた事例集をご用意しております。無料でご覧いただけますので、ご関心をお持ちの方は以下からぜひご活用ください。

▼活用事例集はこちらから
https://www.tranzas.co.jp/whitepaper/celdis-casestudies/

また、関連情報として、ブランド認知拡大・確立やエンタメなどの用途における空間演出装置としての活用など、近年新たに登場しているLEDビジョンの最新動向については、以下の記事でもご紹介しています。

技術進化がすごい!LEDビジョンの最新動向と事例まとめ
お店の看板として、広告配信用のビジョンとして、演出用の装置として…さまざまな用途で活用されているLEDビジョン。いま、LEDビジョンは新たな技術を取り入れ急速に発展を続けています。本記事では、そんなLEDビジョンの最新動向を事例とともにご紹介いたします。

当社では、お客さまの用途・ご要望に合わせたデジタルサイネージをカスタマイズでご提案しています。広告・演出効果の高い映像配信や、新しい表現ができるサイネージにご興味がある方は、以下ページで詳しくご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

IoT技術を活用したデジタルサイネージ「CELDIS」
IoT技術を活用したデジタルサイネージ「CELDIS」
CELDISは、IoT技術を用いたデジタルサイネージプラットフォームです用。途に合わせてカスタマイズし、設置からアフターケアまで全て通貫してお客様へご提供いたします。