物流業界のDXを後押しするテクノロジーを一挙公開

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人手不足が大きな問題となっている物流業界。近年DXが話題とされることが増えているように、物流業界でもテクノロジーを活用することで業務効率化を推進していく動きが高まっています。本記事では、物流業界の生産性向上において注目されているAI・ロボティクスのテクノロジーをご紹介します。

物流業界の成長を後押しするテクノロジーを一挙公開

進化する物流センター内のAI・ロボティクステクノロジー

工場設備や工業用機械がIoT化されはじめた昨今、人やモノの移動や機械の稼働状況などがデジタルデータに変換されて、全ての情報がネットワークとして繋がるようになってきています。

物流センターでは、こうしたIoT化が進みデータが全てデジタル化されて一箇所に集約されるようになったことで、AIやロボティクスを活用した物流センター全体のオートメーション化が急速に進行しています。

今後、例えばモノの管理や輸送・運搬、発注や必要な人員・機器の手配、さらには梱包業務なども、全てロボティクスによるオートメーション化が進み、物流センターはデジタル化・オートメーション化していくと予測されます。これによって、人が作業しなくてはならない業務が減り、人為的なミスの発生も減らすことができるため、業務効率が飛躍的に改善されると期待されています。

ウェアラブルデバイスで物流倉庫が変わる! 梱包業務を効率化するIoT
業務効率化や働き方改革の一例として、物流業界では倉庫や物流センターにウェアラブルデバイスを導入して続々と業務革新が起きています。本記事では、ウェアラブルデバイスを活用してどのような業務効率化を実現しているか紹介します。

再配達・トラック待ち時間を解消する配送効率化テクノロジー

物流業界のなかでも、とりわけ配送業においては届け先が不在だった場合の『再配達』や倉庫での『待ち時間』は、業務効率特を著しく下げている大きな問題です。

現状として、再配達率は平均20%前後といわれており、スタッフの工数を増大させるだけでなく人件費の増加や配達に掛かる時間・ガソリンなどのエネルギーロスといった問題が発生し、コスト増加の要因となっています。またトラックが目的地の倉庫に到着しても、混雑によって積荷を下ろすまでに2~3時間待たされるというかたちでもロスが発生し、労働力が効率的に使えていないケースも散見されます。

昨今では、これらのロスを解消するためにAIやスマートフォンを活用したシステムが用いられはじめました。

まず、再配達における問題は、ユーザーがネットショップで注文をする際に配達時間を1時間単位で設定することができるようにしたり、荷物の到着予定時刻をユーザーにメールやLINEで知らせたりと、荷物到着までの連絡頻度を上げたことで配達時のユーザー不在率を2%まで下げることに成功したとのことです。

このシステムの実現にはAIが活用されており、配達を行う曜日や時間帯、道路の混雑状況や周辺でのイベント等の開催情報等さまざまな情報をAIが収集・分析してリアルタイムで精度の高い到着予定時刻をユーザーに発信しています。

一方、トラックの倉庫での待ち時間の問題については、ある企業ではスマートフォンを活用したシステムで効率化が図られました。具体的にはスマートフォンからネットで積荷を降ろす時間を予約できるシステムを開発して、待ち時間を短縮しタイムロスの削減を実現しています。また倉庫側にもいつどのような荷物が届くのかこのシステムにより知らせることができるため、積荷の受け入れに必要な人員・機材などを先に準備して置けるようになり、業務効率が上がったというメリットも得ています。

荷物の保管・移動業務を効率化するIoTソリューション

物流倉庫内の荷物の保管や移動方法も、テクノロジーによってどんどん効率化が進められています。

例えば、物流倉庫内では、広大な倉庫内に多種多様な荷物が大量に保管されており、従来のように人間が荷物を探しに歩き回っていてはなかなか目当ての荷物を見つけることができません。

そこで、目当ての荷物が格納されたコンテナをロボットが自動的に従業員のいる場所まで運んできてくれるようにして、人間が長い距離を移動しなくても効率的に作業できるようにする方法が実用化されています。また、電動で荷物を運んでくれる台車などの開発も進んでおり、今後はほとんど人間の労力が必要なくなるかもしれません。 

配送効率を高める物流テクノロジー

現在、自動車の自動運転技術が開発されており大きな話題を読んでいますが、これに似た技術で荷物の配送効率を高めるテクノロジーが存在しています。

それが「隊列走行」と呼ばれるものです。隊列走行とは、ドライバーが運転するトラックの後を無人のトラックが複数台、コンピューター制御により自動的に追跡して走る技術のことで、現在実用化に向けて開発・テストが進められています。これが実用化されれば、1人のドライバーで今までの何倍もの積荷を運ぶことが可能となり、業務や生産性の向上が期待できます。

今後は、ご紹介したようなテクノロジーを通じてより物流業界のDX・生産性向上が進められていくでしょう。