ロボットとIoTで変わるホテル業界

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人手不足が常態化しているホテル業界。近年、ホテル業界では「業務効率化」や「生産性向上」を目的としたロボット・IoTの導入が進んでいます。
本記事では、ホテル業界におけるロボット・IoTの導入事例と、今後の展望についてご紹介します。

ホテル業界における「ロボット」と「IoT」

具体的な事例をご紹介する前に、まずは「ロボット」と「IoT」の違いについて簡単にご紹介します。

「ロボット」は、人に代わって自律して作業へ取り掛かる機械のことを指します。
例えば「変なホテル」に見られる「受付ロボット」や荷物を自動的に預かる「アームロボット」などがこれに当たります。近年は、「ホスピタリティロボット」と呼ばれる接客サービスができるロボットも登場し、いままで人の手で行わなければならなかった業務がますます自動化・無人化されようとしています。

「IoT」は、さまざまなモノがインターネットに接続され操作・制御・管理などができるようになった状態のことを指します。
例えば照明や空調などの家電をインターネットに繋ぐことで外部から操作したり、リアルタイムで機器の稼動状況を取得できるようにしたりするなど、モノの利便性を高める働きをします。

人に代わって仕事をするのがロボットで、モノを更に便利に制御・管理すのがIoTです。

ホテル業界での活用事例

それではここからは、ホテル業界におけるロボット・IoTの具体的な活用事例ご紹介します。

事例① チェックイン・チェックアウト業務を効率化する

通常、ホテルではチェックインの際に宿泊客にフロントで氏名・住所などを台帳に記入してもらう必要があります。これは、台帳に記入された内容とホテルが独自に管理している予約者情報を照合して宿泊者の本人確認を行い、安全に宿泊者へ鍵の受け渡しをおこなうためです。

ハウステンボスに隣接する「変なホテル」では、フロントやクロークにロボットを設置することでチェックイン・チェックアウト業務を無人化することで効率化しています。

加えて、宿泊客がスマートフォンからチェックインを行えるようにしたり、ネット予約の情報をもとに宿泊客のスマートフォンに客室の電子鍵を送信しておき宿泊客がホテルへ到着したら直接部屋へ向かえるようにしたりするなど、IoTを活用することでホテル側・宿泊者側双方が手間と時間を省けるよう工夫しています。

事例② 客室の清掃業務を効率化する

客室清掃は、宿泊客が外出あるいはチェックアウトして部屋に不在のタイミングで行う必要があります。

そのため、従来ならフロントと清掃員が連絡を取り合い、適宜清掃する部屋を決めるのが一般的でした。

しかしこの方法では、清掃が必要・可能な部屋がどこか清掃員がリアルタイムに知ることができないというデメリットがあります。その弊害として、無駄な待機時間・移動時間が発生することや、フロント・清掃員双方に連絡の手間が掛かってしまうことなど、業務に非効率的な部分が多く発生してしまいます。

そこで、客室にIoTコントローラーを設置することで家電のセンサーなどを通じて宿泊客が客室にいるかどうかをリアルタイムに把握できるようにする方法があります。収集された情報をあらかじめ清掃員に配布しておいたウェアラブル端末へ送信するよう設定すれば、わざわざフロントを介さなくても常に清掃員がどの部屋に清掃にいくべきか把握することができるというアイデアです。
さらに、この方法であればアメニティなどの消耗品の利用状況もデータとして取得できるため、清掃・補充の際は必要最低限の物品を持っていくだけで良くなります。

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ロボットとIoTは、ホテル業界の人手不足の解消に貢献する

以上のように、ロボット・IoTはホテル業界における従来の業務を省力化・効率化することが可能であり、少子高齢化によるますますの人手不足の解消に役立つと期待されます。

今回ご紹介したのはロボットやIoTの活用方法のほんの一部ですが、技術の発達や新たな活用方法の開発により今後更に多くの業務シーンでの活用が進むと期待されます。ぜひ今後の展開にもご注目ください。

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