民泊ビジネスに欠かせない!「安心安全の民泊運営」を実現するための最新テクノロジー

2022年4月6日
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民泊ビジネスに欠かせない!「安心安全の民泊運営」を実現するための最新テクノロジー

シェアリングエコノミーの代表格として注目をあびる民泊ビジネス。インバウンドの外国人旅行者が増えたことをきっかけに民泊事業者も増加しましたが、一方で安心・安全という点においていくつか課題も浮き彫りなっています。

本記事では、民泊事業者の方に向けて「安心安全の民泊運営」を実現するための最新テクノロジーを紹介します。

民泊ビジネスにおける現状と課題点とは?

2008年に「Airbnb(エアビーアンドビー)」のサービスが開始して以降、民泊ビジネスは宿泊施設の不足や訪日外国人旅行者の取り込みなどの需要を受けて大きく拡大してきました。その急速な拡大と需要の高まりにより、民泊ビジネスは注目を集める一方で様々な課題や問題にも直面しています。

2018年6月15日には『住宅宿泊民泊事業法(民泊新法)』が施行されるなど、民泊に関する法律の整備も進んでいますが、それでもまだ利用者や民泊ホストの安全面等において不安のあるケースは多く存在しています。

なかでも課題となっているのが、「鍵の受け渡し」です。
民泊では、どこかのタイミングで民泊ホストが宿泊者に対して住宅・設備の鍵を渡さなくてはなりません。しかしインターネットや電話でのやり取りしかしておらず、お互いに相手の顔も分からない状態で直接会うのには抵抗があるという方も多いでしょう。

最近では、コンビニエンスストアなどで鍵の受け渡しが可能なサービスも考案されていますが、現状としては「直接手渡し」する方法か、民泊ホストが郵便受けに鍵を入れておくなどの対応が多い状態で、互いに本人確認ができないためセキュリティ面でも危うさが残っています

昨今は宿泊者が入室するとオンラインでチェックインを伝えるシステムも存在しますが、宿泊者が必ずそのシステムを使うとも限らないため、なりすましや悪意を持った第三者が施設に押し入ってしまうリスクも拭えません。また、鍵の受け渡しでは民泊ホストは民泊施設や鍵の受け渡し場所までわざわざ出向く必要があるため、民泊ホストにとっても労力の面で負担が掛かってしまいます。

民泊ビジネスの課題を解決する、最新テクノロジーとは?

この課題を解決する手段として、IoT の活用が有力です。
具体的には、以下のようなシステムを構築することでこれらの課題が解決されます。

1. ドア鍵・玄関などに設置された「カメラ」または「人感センター」を
   『IoTゲートウェイ』で操作・監視・制御する

2. 宿泊施設の玄関前に専用の『自動チェックイン端末』を設置する

  <自動チェックイン端末>
  ・カメラ
  ・マイク
  ・スピーカー
  ・スキャナー
   を搭載した端末で、顔認証や書類のスキャン、各種データの送信などが可能。

3. Cloudサーバ・オペレーションセンターと、『IoTゲートウェイ』『自動チェックイン端末』を相互連動させる

では、ここからはこのシステムの構築でどのように課題が解決されるのか、詳しくご説明していきます。

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顔認証による本人確認と電子鍵の発行

専用の自動チェックイン端末に備えた「顔認証」と「書類のスキャン」の機能を用いて、入室時の本人確認と鍵の取得を自動で行えるようにします。

手順としては、まず宿泊者が玄関前に設置された自動チェックイン端末にパスポートなどの本人確認書類をスキャンさせて、端末で自身の顔を撮影します。自動チェックイン端末が撮影した写真と本人確認書類の写真を照合して、一致していれば本人確認が完了して自動的に電子鍵が発行されるという仕組みです。

この仕組みであれば、民泊ホストは鍵を直接渡しに行かなくても済むようになり、且つ端末が自動で本人確認を行なって「電子キー」を発行してくれるためセキュリティ面での心配がなくなります。さらに民泊者名簿の作成やパスポートの確認・コピーの取得が簡略化されることで民泊運営における業務の省力化が図れることもメリットの1つです。宿泊者としても、スムーズに施設に入ることが可能になるため、ユーザー体験をより向上させることができます。

リアルタイムなチェックイン情報の監視と、ビデオ通話による遠隔対応

また自動チェックイン端末を導入すれば、チェックインがあったかどうかが電子情報として即座に記録されるため、遠隔のオペレーションセンターからリアルタイムでチェックイン情報を監視することができます。

加えて、自動チェックイン端末に搭載されたマイクとスピーカーを利用して、万が一必要があれば端末を通じて宿泊者がオペレーションセンターとビデオ通話でサポートを受けることも可能です。

おわりに

ご紹介した仕組みは、宿泊施設のドアの鍵や玄関に取り付けられたカメラ、人が来たことを感知する人感センサーなどのIoT機器を『IoTゲートウェイ』が制御して自動チェックイン端末と情報をやり取りしていることで実現されています。

本人確認・チェックイン業務を自動化することで、民泊ホストは業務におけるこれまでの手間を省きセキュリティーを向上できますし、お互いに直接合っての鍵の受け渡しがなくなるため民泊ホスト・宿泊者双方が安心して民泊を運営・利用することができるといったメリットが得られます。また、安心・安全でスムーズな民泊利用は宿泊者の体験満足度を向上させ、利用者の口コミやレビューが大切な民泊運営においてより集客を行うことが可能になるといったメリットも見込めます。

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