パンデミックの脅威を目の当たりにして・・

 毎月、飛行機を利用し、海外に出張しておりますが、弊社の拠点がある、日本、シンガポール、台湾共に空港利用者の少なさは目を疑う有様です。勿論、私自身も自粛しております。
 過去、サーズの時は台湾に長期滞在しており、命の危険をリアルに感じましたが、今回は経済に与える影響の方が遥かに深刻に思えます。

 中国で常時工場を稼働させ、製品を大量生産している会社には深刻な影響が出ているようですが、弊社のように開発を主体とし、数万台程度の製造ロットを必要な期間のみスポットで製造委託する事業形態では、部品調達に多少の遅れが発生している程度で、今の所あまり大きな影響は出ておりません。

 世の中全体が時間差出勤やテレワークなど、新しい働き方を選択し対処しておりますが、もともと海外拠点と共に開発を中心とした分散業務を行って来た弊社には、大きな違和感も無くこなせているのが幸いな所です。 今回の、新型コロナウィルスではシンガポールの対応が、世界から注目されておりますが、私もかの国の対策力には敬意を感じています。
 会社に朝出勤するにも、ビルのエレベーターホールは閉鎖されており、先ずは検温が行われます。37℃以下が確認され、シールが貼られて、ようやくエレベーターホールに立ち入る事が出来ます。また、仕事でお客様のビルに入るにも「検温」「IDチェック」「シール」という流れです。 1日に10回以上検温される、という事もざらにあります。
 更に、感染者が現在どこにいるかが、アプリで確認でき、家の場所まで特定出来るのが、我々日本人には怖く感じます。
 また、台湾も政府の徹底が功を奏しており、台湾支店の周辺を見る限り通常通りの業務が施行されているようです。

 この、両国での大きな共通点は、過去にサーズで大変な苦労をしている事です。 私が思うに、政府の徹底ぶりもさることながら、過去恐怖を感じた国民も自ら消毒・うがい・他人との距離感など感染リスクを考えながら行動しているのも、非常に重要な対策であるように思います。
 世界的に決して軽視できない極めて深刻な問題ではあるものの、この両国から学ぶ過去からの経験による行動の進化は、経営にも通じる大切なヒントがあるように私は感じています。

 国と言う一つの共同社会であろうと、会社という共同社会であろうと、全ては個の集合です。 個が認識を高め、リスクを排除し、過度に敏感になる事無く、適切に対処する知恵を持つ。 それを、集団で維持し統制していく国や会社がある。それが現在の日本にも求められる姿な気が致します。

 我々も、苦労の中から行動の進化を知恵として蓄積し、常に苦労を次なる進化に繋げて行ける個の集団でありたいと思います。